■ スキャモンの発育曲線

ジュニア期において、特に重視するポイントとして「スキャモンの発達・発育曲線」を重視し、その適切な時期に対する考えを基にトレーニングやテクニック習得を段階的に伝えてまいります。

スキャモンの発育曲線

曲線はリンパ型・神経型・一般型・生殖型に分かれており、どのパーツがどの時期に成長するのかを示しております。
神経系は生まれて5歳頃までに成人の80%の成長を遂げ、12歳までにほぼ100%まで達すると言われます。
この時期は、神経系の発達が著しく、さまざまな神経回路が形成されていくことで、プレ・ゴールデンエイジ、ゴールデンエイジと呼ばれる時期になります。

神経回路は、一度その経路が形成されるとなかなか消えません。例えば、いったん自転車に乗れるようになると何年間も乗らなくても、いつでもスムーズに乗れることが出来きることで理解できると思います。

この時期に多くの刺激を与える、多種多様な動きを経験させることがとても重要です。

一般型は身長・体重や胸腹部臓器の成長を示します。生まれてすぐに早い成長を見せますが、徐々に緩やかに成長する時期を経て、10歳過ぎ頃から一気に成人の能力へと成長を示します。

リンパ型は免疫力を向上させ扁桃、リンパ節などのリンパ組織の発達を示します。急激な上昇を見せることから、子供の回復力の強さもここで確認できると思います。

総合して言えることとして、特に9歳頃から12歳頃までの、神経型はほぼ成人の能力、一般型は安定期、リンパ型は、成人の能力の倍ほどの時期は、すべてのことが吸収可能な特別時期となりゴールデンエイジと呼ばれるほど大切な時期となります。

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そして、その時期を過ぎた12歳頃からは、一般型は急激な上昇、その一方でリンパ型は大人の2倍ほどあった能力が一気に通常レベルに戻ることから、この時期のトレーニングにはより細心の注意が必要であることが読み取れます。過度な運動により傷害を招く可能性が発生しやすいのもこの時期ですから、注意深く接していく必要があります。

特にジュニアで大切なのは将来を見据えた指導であると考え、目先の試合で勝つことだけに特化させるのではなく、すべての動作の基本となるベースをしっかりと作り上げてまいります。
特に、後にカギとなるコーディネーション能力開発については、徹底的に作り上げてまいります。